時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本軍による韓国民間人死者数の問題

 南京大虐殺の被害者30万人と慰安婦の20万にについては、近年に至り、虚偽の数字であることが、様々な史料から判明してきております。ところが、もう一つ、看過できない数字があることに、最近気が付きました。

 看過できない数字とは、第二次世界大戦において、日本軍によって死に至ったとされる韓国民間人の数が、驚くべきことに、38万人から50万人とされていることです。この数字、wikipediaで発見しましたが、日本語版のみならず、英語版にも掲載されており(日本語版はその大半が英語訳らしい…)、全世界の人々の目に触れることになります。数字の根拠は、Rudolph Joseph Rummel 氏やWerner Gruhl 氏の研究結果としており、1939年以降の動員による過酷な強制労働による死亡が主因なそうです。しかしながら、朝鮮半島における動員は、内地より大幅に遅れた1944年8月以降のことですし、こうした事実はないはずです。一体、何を根拠にこのような数字が出てきたのか、理解に苦しみます(東南アジア諸国の被害者数も相当に大きく記載…)。

 事実無根の数字が独り歩きする現象は、南京大虐殺慰安婦問題のみではないようです。日本国政府は、ようやく海外における教科書等の虚偽の記載については抗議するようになりましたが、誤った情報は、判断や認識の害にしかならないのですから、日本国政府は、ネット上に流布されている虚偽の情報についても、対策を考えるべきではないかと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。