時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

慰安婦問題の日韓根競べの先は?

 自民党の高村副総裁が、訪問先のアメリカにて、慰安婦問題については”何度も蒸し返され、くたびれた”と漏らした報じられております。実のところ、日本国民の大半も、この問題には、心底、くたびれているのではないでしょうか。

 高村副総裁の言葉は、膠着状態に陥ってしまった現状を言い当てております。日本国側が、史実に基づき、理を尽くして説明しても、韓国は、決して受け入れることはなく、ひたすらに自らの主張を繰り返すばかりであるからです。埒が明かないとはこのことであり、平行線は1000年どころか、永遠に続くかのようです。終わりの見えない根競べとなるのですから、誰もにとりましても心労ともなります。それでは、この状態から脱却することはできるのでしょうか。存在するとすれば、1965年の「日韓請求権協定」の第3条に従って仲裁に付すか、あるいは、国際司法裁判所に共同提訴するといった司法的な解決です(ICJ規程の第36条)。仮に、韓国が戦争賠償を主張するならば、後者となります(もっとも、日本国は、韓国とは戦争をしていない…)。

 竹島問題と同様に、韓国政府は、この問題に関しても、司法的な解決には消極的です。おそらく、法的根拠の欠如を認識しているからなのでしょうが、疲労感を払うためにも、そろそろ区切りを付けるべく、日本国政府からも働きかけを強めるべきではないかと思うのです。

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