時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

沖縄の危機-中国は最初はチベットにも優しかった

 知事に就任してからまだ日も浅い中、辺野古基地建設にストップをかけるべく、翁長知事が動いたことから、にわかに政府と沖縄県の間の緊張が高まっております。翁長知事は、親中派政治家の一人ですが、沖縄の将来を本気で心配しているのか、疑問なところです。

 1945年に、北京で撮影されたという一枚の写真があります。写真には、中国の毛沢東主席を取り囲む形で、チベットダライ・ラマ14世パンチェン・ラマ10世が笑顔で談笑している姿が映っています。その後の歴史を知れば信じがたいことですが、この時の様子を、ダライ・ラマ14世は、「彼(毛沢東主席)は、いつでも私にやさしかった。だから私は彼に対して心から尊敬の念を抱いていた」と述べております。この写真は、中国が、チベットを占領、併合するに際して、最初は甘言を以って懐柔しようとしたことを示しているのです。沖縄県に対しても、中国は、最初から牙を剥くようなことはしないでしょう。否、歯の浮くようなやさしい言葉をかけているはずです。

 翁長知事が、中国の微笑みが永遠に続くと信じて靡いているとしますと、既に中国の術中に陥っております。知事には、チベットの悲劇を歴史の教訓として省みていただきたいと思うのです。

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