時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

元韓国人慰安婦の証言は偽証の証明では

 安倍総理の訪米を前にして、米国内における韓国のロビー活動や反日工作も熱を帯びてきているようです。昨日も、元韓国人慰安婦が、メディアの前で日本国に謝罪を求める会見を開いたそうです。

 しかしながら、韓国の宣伝活動には効果があるのでしょうか。元韓国人慰安婦の発言には、どう考えましても、事実とは思えない内容が含まれております。イ・ヨンス氏によりますと、氏は、日本軍に船に引きづり込まれ、台湾に連行され、1944年から2年間慰安婦として働かされ、抵抗すると電気ショックによる拷問を受けたそうです。しかしながら、この発言、どれ一つとりましても、信憑性が疑われます。氏は、2004年の証言では、”軍服みたいな服を着た人”に連行されたと発言しております。この件については、当会見後に、誤認ではないか、とする質問があったそうですが、氏は、”調査した結果、日本人であった”と回答しています。しかしながら、当時の朝鮮半島では、憲兵の大半が朝鮮人が務めていた上に、イ・ヨンス氏が証言活動を始めるのは、1990年以降のことです。調査があったとすれば、戦後、半世紀近くを過ぎた頃であり、証拠を収集した上で、”軍服みたいな服を着た人”が日本人であったと確認できたとは思えません。また、台湾は、日本国や朝鮮半島と同じく日本領であり、占領地のような慰安所は設置されていませんでした。存在していたとすれば、民間の事業者によるものであった可能性が高いのです。1944年から2年間働いたとする証言も、1945年の終戦以降も働いていたことになりますので、民間事業者説を補強しています(イ・ヨンス氏の証言は、2004年の時点では3年、2007年では1年と変転している…)。さらに極め付けとなるのが、電気ショックです。当時の日本軍には、電気ショックなる拷問の手段は存在していないのですから。

 イ・ヨンス氏は、自らを”歴史の証人”と称しておりますが、韓国人元慰安婦の証言とは、歴史における事実ではなく、自らが偽証者であることを証明していることになるのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。