時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

武藤議員とLINE-情報管理意識の低さ

 昨日の記事では、武藤議員の離党問題を、中国ファクターから読み解いて見ました。この事件でもう一つ問題点を挙げるとしますと、日本国の政治家の情報管理に対する意識の低さです。

 ”情報を制する者は、世界を制す”とも称されますように、古来、情報網の掌握は、支配の手段でもありました。特に、遊牧系民族においてこの傾向が強いとされ、モンゴル帝国といったユーラシアの大帝国は、情報網を以って広域支配を実現しました。一方、日本人は、基本的には農耕民族ですので、情報の扱いについては比較的無頓着です。こうした意識の低さが、今日、いとも簡単に情報を掌握され、それを元に失脚させられたり、脅迫されたりする原因となっているように思えるのです。武藤議員にしても、韓国系であり、かつ、韓国情報院の監督下にあるとされるLINEを通して未公開株の売買を持ちかけたと報じられております。金銭トラブルを報じた週刊誌の情報源はLINE仲間の友人とのことですが、何れにしましても、国会議員が、外国の情報局に情報が筒抜けになるようなメッセージ・アプリを使用することは、あまりにも危険すぎます。

 もちろん、失脚や脅迫を避けるためには、常にクリーンであるに越したことはなく、公開されて窮地に陥るような行為を行う方に問題があるのですが、情報管理意識を高めないことには、政治家個人のスキャンダルに留まらず、日本国の重要な国家情報が漏洩することにもなりかねないと思うのです。

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