時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国会前デモの参加者は誰?-怪しい一般国民説

 昨日、国会前でデモが催されましたが、参加人数も、120万人、12万人、3万人、数千人・・・諸説があり、昨日の出来事でありながら、70年前の”南京大虐殺”や”慰安婦問題”のように、正確な数字さえ分からない状況です。この数字の不確かさこそ、国会前デモの背景の怪しさを物語っております。

 ところで、マスコミなどでは、参加者の言葉として、”60年代安保では動員が多かったか、今回は、市民が自発的に集まっている”とする証言を紹介し、あたかも、一般国民が自発的に組織したデモとする印象を与える報道もあるようです。しかしながら、デモの光景を映す写真等を見ますと、参加者の多数が一般の国民であるとは到底思えないのです。第1に、デモ参加者の多くは、”戦争反対”といった印刷されたプラカードや幟を手にしていることです。中には同一のものもあり、予め、主催者側の組織が準備したことは一目瞭然です。第2に、拡声器や野外用マイクの使用も、一般国民説を否定します。こうした機器を個人で所持しているとは考え難く、日常的にデモ活動を行っている団体が準備したものと推測されます。第3に、中高生や若い子連れの”ママ”が参加していることも一般国民説の根拠とされていますが、左翼系の団体の構成員は、”中高年の男性”に限られているわけではありません。また、家族を動員したことも十分にあり得ることです。

 仮に一般国民が、デモに参加するために国会前に向ったとしましても、なす術もなく立ち尽くすだけなのではないでしょうか。後片付けにせよ、一先ずは、組織的に動いている様子が見えますので、国会前デモは、やはり動員中心であったのではないかと推測するのです。

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