時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

熊本地震-今こそ強靭な精神を

 熊本県は、4月14日に震度7の揺れを記録した地震が収束せぬうちに、16日には本震とされるマグニチュード7.3の地震に見舞われました。被災された方々や亡くなられた方々を思いますと、まことに心の痛む限りです。未だに倒壊家屋等に閉じ込められている方々が、一刻も早く救助されますことをお祈りいたしております。

 熊本地震は、大分県を含む広範囲に拡大し、阿蘇山の爆発まで懸念されております。こうした中、ネットなどでは、相次ぐ天災の発生に、日本衰退論を重ねる意見も見られ、被災地の惨状を前にして、誰もが打ちひしがれ、日本国全体が悲観的な空気に流されがちです。しかしながら、古来、日本国は、天災を運命と受け止めて、力強く再生してきた歴史があります。地震津波に襲われては街を再興し、水害に見舞われては田畑や家屋を再建し、都を大火や戦火に焼き尽くされても荒れるに任せず、蘇らせてきました。その忍耐強い不屈の精神こそが、今日に至るまで、日本国を支えてきたのです。

 熊本地震の収束時期は見えておらず、不安もあろうかと思います。しかしながら、今こそ、心を折ることなく、強靭な精神を以って天災に立ち向かう時ではないかと思うのです。

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