時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「パナマ文書」は「にせ予言者the false prophet」の姿を浮かび上がらせるのか

 今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。引き続き、「2016年問題」について扱ってまいります。前回の4月15日付の本ブログでは、『聖書』黙示録The Revelationのキーワードが、「パナマ文書Panama Papers」の特徴と符号してくる可能性がある点として挙げた6点のうち、悪の象徴たる「赤いドラゴンthe Red Dragon」について扱いました。今日は、第3点の「③善良な人々への騙しdeceitto good and ordinary people」について扱います。
 
『聖書』「黙示録」(正しくは、「開示録」、もしくは、「暴露録」)によりますと、悪魔the Satanそのものともされる巨悪が、「赤いドラゴンthe Red Dragon」なのですが、その配下には、「野獣the beast」と「にせ予言者the false prophet」もおります。これらの3者が、人類を破滅へと向かわせるのですが、その手法は、国々や人々を騙すという方法のようです。
 
そこで、この第3点が、「パナマ文書」と符号してくる点として、「パナマ文書」には、為政者の偽善や詐欺的行為が明るみになってくる可能性がある点を挙げることができます。「③善良な人々への騙しdeceit to good and ordinary people」の問題は、アイスランドの首相が辞任いたしましたように、国民には重い税負担を求めながら、自身は、タックスヘイブンを利用して不正蓄財を行っていた、といった道義的な問題に留まりません。共産・社会主義体制の国々の指導者やその関係者の名が、既に、その‘疑惑者リスト’に挙がっていることに示されますように、共産主義社会体制が、現実には、その思想の唱えるところの‘富の平等’とは反対に、「指導者のみが富者となるシステム」である点、すなわち、「にせ予言者the false prophet」のように、人々を欺いている点も、「パナマ文書」は、明らかとさせるかもしれないのです。
 
『聖書』「黙示録」によりますと、「赤いドラゴンthe Red Dragon」、「野獣the beast」、「にせ予言者the false prophet」の3者は、特に、諸国、諸国民を騙すという手法で、大きな戦争、すなわち、ハルマゲドンを起こそうとするそうです。「パナマ文書」の調査・分析の進展によりまして、すべての為政者ではないにせよ、仮に、ある一部の為政者たちが、諸国や諸国民を騙して、戦争に駆り立てるような行為を行っているといったような、「驚きの事実」、さらに、武力による世界支配を狙うISなどのイスラム過激派との関連などが浮かび上がってまいりますと、この第3点は、より一層、「パナマ文書」と符号してくることになるでしょう。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
 
(続く)