時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「パナマ文書the Panama Papers」からも補われる『聖書』「暴露録(黙示録)The Revelation」の「赤いドラゴンthe Red Dragon」の中国共産党政権説

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。引き続き、「最後の審判の日」が起こりえる可能性の高い候補の年代のうちの一つである「2016年問題」をめぐって、4月8日付本ブログにおいて、『聖書』「暴露録(黙示録)The Revelation」と「パナマ文書the Panama Papers」との間の共通のキーワードとして挙げた6点のうちの「⑤人類を滅亡に導きかねない兵器の開発との関連development of weapons of mass destruction」について、言い換えますと、「最終戦争の準備preparing of Ar-ma-ged’don」の問題について本日は扱います。
 
『聖書』「暴露録(黙示録)The Revelation」は、2大勢力による大きな戦争を意識した内容である、と言うことができます。その理由は、悪魔の魂であるとされる「赤いドラゴンthe Red Dragon」、「野獣the beast」、「にせ予言者the false prophet」が、戦争を準備する、と記述していることにあります。この‘人類の最終戦争’ともされる戦争が、その地名から、「ハルマゲドンAr-ma-ged’don」と称されていることは、よく知られております(第16章16節・第19章第19節)。すなわち、世界を‘悪’によって支配するようになった「赤いドラゴンthe Red Dragon」、「野獣the beast」、「にせ予言者the false prophet」は、遂に、イエス・キリストに対して戦争を仕掛け、善良なる人々のすべてを地球上から抹殺してしまおうと計画するのです。
 
最後の審判の日2016年説」からいたしますと、2016年現在、戦争を起こそうとしているグループがあったのならば、そのグループこそが、「赤いドラゴンthe Red Dragon」、「野獣the beast」、「にせ予言者the false prophet」である、ということになります。
 
「戦争はなぜ起こるのか」という問題がありますが、第二次世界大戦の発端が、ドイツのナチス政権が、国際法を無視してポーランドに侵攻したことにあるように、そして、イラク戦争の発端が、イラクフセイン政権がクウェートに侵攻したことにあるように、一般的に、戦争は、ある国が、国際法違反となる明らかなる侵略行為を行うことによって発生するものです。侵略された側もリアクションを起こし、武力衝突が発生するからです。したがいまして、国際法に違反した自国領の拡大行為こそが、戦争準備であることになるでしょう。
 
果たして、西暦2016年現在の世界を眺めて見ますと、国際法に違反して自国領の拡大を行っているのは、すなわち、戦争準備を行っているのは、中国の共産党政権であることは明らかです。中国共産党政権は、スプラトリー諸島を埋め立てることによって公海の自国領土・領海化を進めております。公海の自国領海化は、既存の国際秩序の破壊行為ですので、その行き着く先は、所謂‘中華秩序’による世界支配であろう、と想定されてまいります。
 
したがいまして、中国共産党並びにその配下の国々と、国際秩序の崩壊を望まない多くの国々との間に大きな戦争が起こることも、予想されるような事態が、現在、進行していることになるのです。昨年11月27日付本ブログにて、2012年11月30日に、蔡国強なる中国人アーティストが、クリスマスツリーを花火(爆薬)で爆破するというパフォーマンスを、アメリ連邦議会議事堂の目と鼻の先のナショナル-・モールで行った真の目的は、キリスト教を象徴するクリスマスツリーの爆破することで、「西洋文明を破壊し、中国が米国に取って代わる」という中国の世界支配の野望を、暗にアピールすることにあった、とするマイケル・ピルズベリー氏の見解を紹介させていただきました。4月15日付本ブログにては、「赤いドラゴンthe red dragon」は、一般的に、「赤」は共産主義、「ドラゴン」は中国を意味することから、中国共産党である、という解釈は成り立つと述べました。そして、去る5月10日に公開された「パナマ文書」に記載されている人物のリストには、中国共産党の要人、ならびに、その関係者が多いようです。
 
はたして、「赤いドラゴンthe red dragon」は、中国共産党政権のことなのでしょうか。
 
(続く)