時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

『パナマ文書』-見過ごせない創価学会問題

 『パナマ文書』は、これまで隠されてきた様々な問題を世に提起する機会ともなりました。その一つは、創価学会の問題です。

 ICIJのデータベースサイトでIGSを検索しますと、二件ほどのヒットがあり、ネット等で指摘の通り、『パナマ文書』のリストに記載されていることは事実です。日本国内では宗教法人は非課税ですので、資金運用に関する何らかの手段として利用されていたと憶測されます。噂されている麻薬取引をめぐるノリエガ将軍との関係も気になるところです。マネーロンダリングまで疑われるわけですが、特に同教団が問題視される理由は、公明党という政党を擁していることです。『パナマ文書』には、日本国の政治家の名はないとされていますが、創価学会がリストに上がったことは、政治家個人ではなくとも、政党レベルにおいて政治倫理が厳しく問われるべき事件となります。公明党は与党でもあり、与党の母体が海外で”闇の資金”を運用しているとなりますと、国民にとりましては、スキャンダル以外の何ものでもないからです。少なくとも公明党には、政権与党として、国民に対して説明責任を果たす義務があります。

 そして、政府が『パナマ文書』の調査に対して及び腰である理由が、連立を組んでいる公明党、即ち、創価学会の存在にあるとしますと、日本国民にとりましては、創価学会は、極めて危険な存在となります。政府の創価学会への配慮が、政治的な腐敗を放置し、情報を隠蔽する動機となっているのですから。信者の人々は、この事態を、どのように考えているのでしょうか。『パナマ文書』は、日本国民に対して、政治と宗教の関係や宗教法人への課税問題を含め、創価学会問題についても、そろそろ真剣に考えてゆく時期に差し掛かっていることを告げているようにも思えるのです。

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