時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

永住権緩和問題-我が国における移民政策の危険性

本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。英国のEUからの離脱、そして米国大統領選挙にて、その争点となった移民推進政策のもたらす問題は、我が国も直面していると言うことができそうです。
 
本日の日本経済新聞に、「永住権、最短一年滞在で」という見出しにて、政府は、外国人の経営者と高度技術者が一年本邦に滞在していれば、永住権を取得できるよう、法整備を行う方針であるとする旨の記事が掲載されておりました。
 
表面的には、日本企業が、高学歴と高技能を有する外国人をできるだけ多く確保するための対外経済戦略のように見られますが、この政策、大丈夫なのでしょうか。といいますのは、実際に、こうした制度を利用して、流入してくる外国人の大半は、中国人である可能性が高いからです。
 
中国では、偽の卒業証明書などの学歴詐称は、日常茶飯事であると言います。昨今の中国経済は芳しくなく、仮に、日本へ、質の低い中国人失業者を労働者として送り出そうという計画を中国政府が立てていた場合、高学歴で有能な人材に偽装させるために、書面上で、いわゆる‘下駄をはかせられた人々’や、学歴詐称の人々が、日本へ送り込まれてくる危険がある、と言うことができます。すなわち、実際には、質の低い人材が大量に流入して来てしまう可能性があるのです。
 
さらに、中国企業の多くが、欧米企業の下請け企業であり、独自の技術に乏しいことは既に、指摘されているとおりですし、また、中国製海賊版コピー製品問題が、世界レベルで問題となっておりますように、中国社会、中国人気質の問題として、企業スパイなどをとおしまして、他国の技術を盗むことにも躊躇しないという点も指摘することができます。すなわち、‘信頼性’にも問題がありますので、日本国の強みでもある信頼社会が崩壊しかねません。
 
このような人々が、大量に日本に押し寄せてくることになった場合、人材の優劣は、僅か1年の滞在期間では、判断し難いものですので、永住権を取得されてしまうことになるでしょう。そういたしますと、こうして永住資格を得た人々は、やがては、日本国籍を取得し、社会保障の対象ともなり、日本の財政を圧迫してくることにもなります。すなわち、中国の失業問題が、日本に押し付けられた形となってしまうのです。
 
人を騙すことに躊躇しない「孫子の兵法」を信じる国につきましては、くれぐれも用心しなければならないのです。

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(続く)