時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

世界支配志向勢力の王室・皇室乗っ取り計画の2つの目的

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。17世紀から20世紀前半にかけて、世界支配計画の実行部隊として、東インド会社と強い結びつきを持つようになっていた世界支配志向勢力は、それでは、どのようにして、世界支配を実現しようとしたのでしょうか。

 まず、想定できる方法は、王室・皇室を有する諸国に対しまして、王室・皇室を掌握することにより、交戦権を含む統治権を確保しようとしたようです。すなわち、諸国を戦争状態へと導くなど、結果的に、世界をその勢力の思い通りとなす目的達成のため、当時、我が国に対しても、皇室を利用しようとしたと考えられるのです。尊王攘夷運動が、いざ明治維新が達成されると、”どんでん返し”で開国に至ったのも、その成果であったのかもしれません。
 
この点も、『聖書』「暴露録(The Revelation)」において、「野獣thebeasts」、「赤い竜the red dragon」、「偽預言者false prophet」が、その地名から、「ハルマゲドンAr-ma-ged’don」と称され世界最終戦争と称される戦争を計画するとされる点と符号してくることになります。戦争は、統治権がありませんと、起こせないからです。また、「シオンの議定書」に”銃(guns)”として名が挙がっているのは日本国のみではなく、アメリカも中国も名を連ねています。
 
世界支配志向勢力は、「シオンの議定書」や(シオンはイエルサレムの聖なる丘の名称…)、イエズス会キリスト教組織を装いながらユダヤ系組織であったとする指摘があることから、ユダヤ人が主流なのでしょうが、その他の民族の人々、即ち、全世界のカルト教団の教徒やイデオロギー団体によっても構成されていると考えられます。おそらくは、これらの人々は、共通の世界観を共有しているかがゆえに、その手先として利用されているのでしょう。そして、この勢力の共有された世界観とは、自らを頂点とする位階秩序であり、自己中心主義(ナルシズム)の全面的な肯定です。そして、それは、テロや移民・難民の激増など、あらゆる暴力的手段、詐欺的手段を用いて民族性や国家を抹殺した結果として現れる、人類を家畜として管理するための一元化され、民主主義や法の支配の無い世界、知性や教養の無い世界ということになります。彼等の思想以外の思想や考え方は、彼らにとっては全て排斥すべき”誤った思想”であり、決して他の人類の幸せなど望んでいないのです。

この意味におきまして、王室・皇室の乗っ取りには、もう一つの重要な目的があると推測することができます。王室・皇室は、一般的には、その国の歴史、文化、伝統などとも深く結びついているものです。その王室・皇室を乗っ取り、歴史、文化、伝統に反した所謂‘らしからぬ行動’を採らせることにより、‘お国柄’や国民としての紐帯・連帯感を消滅させる目的もあると推測することができるのです。この勢力が、移民推進政策や租税回避行動に力を入れている理由も、ここにあると言えるでしょう。

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(続く)