時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

金融業と世界支配志向勢力との結びつきは脅威

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。昨日は企業の経営権’について述べました。そこで、今日は、企業買収資金の‘出所、’すなわち、金融の問題について考えてみましょう。企業経営に介入するためには、株式を購入できるだけの十分な資金が必要ですし、株主配当率の高さこそ、富と支配の源泉となり得るからです。
 
そこで思い起こされるのが、書籍やネットなどで、しばしば‘世界支配陰謀説’との関連で登場してくるロスチャイルド家です。ロスチャイルド家こそ、株式の仕組みを最大限に利用し、”財閥モデル”を提供したと言えるかもしれません。おそらくはロスチャイルド系銀行のみならず、世界には、世界支配志向勢力系の金融業者が多数存在していることでしょう。今日、金融を武器に世界制覇を狙う中国は、さながら世界支配志向勢力の一角を担う”新参者”であるかもしれません。

さらに、この問題は経済支配に留まらず、もっと、暴力的な方法による‘世界の非文明化’が引き起こされる可能性があります。ロスチャイルド家は、様々な活動団体への資金提供を介して、経済に限らず、政治や社会にも大きな影響を与えたとされています。世界支配志向勢力が、自らの利益追求のために戦争を引き起こしたり、社会を改造して人類の”家畜化”を目指さないとも限らないのです。

 
ロスチャイルド家が、ナポレオン戦争の際に、ワーテルローの戦いの勝敗の結果を通して莫大な利益を上げ、それが、ロスチャイルド金融の世界展開の契機となったとされております。なお、ナポレオンは、中央銀行であるフランス銀行の大株主でもありました。さらに、第二次世界大戦の遠因の一つは、米モルガンスタンレー銀行が、フランスなどに戦費として貸し付けた資金の回収のため、ドイツに対して多額の賠償金を請求させたことにあります。当時のフランスは、ロシア革命によって対露債権が回収不能となったため、財政難に陥っていました。金融と戦争は、決して無縁ではないのです。否、二度の世界大戦とは、兎角に国家に責任が押し付けられていますが、世界支配志向勢力の利害関係によって戦争が拡大した、あるいは、戦争さえも世界支配の為に利用しようとした結果なのかもしれません。

 そして、今日、低俗な娯楽番組を一方的に押し付けるマスメディアの様子からしますと、人類は、知性と思考力の低下が促され、家畜化への道を歩まされているかのようです。その背後にも、世界支配志向勢力の存在が見え隠れするのです。
 
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(続く)