時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ネオ・ユダヤ人はなぜ国家権力に近づくことができたのか

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。

 ゲットーの成立とともに、ユダヤ教徒内部に出現した‘ネオ・ユダヤ人’たちは、その居住の主な目的が、当時、キリスト教徒の間では禁じられていた‘お金貸し’、ならびに、キリスト教倫理に反する非道徳的な業種(それゆえに市場を独占し、高い収益率をあげることができた業種)を営むためであったため、経済的には富裕層となっていったと推測することができます。

 ロスチャイルド家がその典型と言えますが、まずは、王侯貴族にお金を貸し付けるこは、支配層に接近するチャンスとなったはずです。王室財産と国庫との区別が不明瞭な時代には、特に戦争は、戦費調達を介して両者の結びつきを強めたことでしょう。そして、彼らをキリスト教倫理に反する非道徳的な退廃した世界(借金がかさむ生活…)におびき寄せようとしたかもしれません。
 
さらに、これらの人びとは、政治への影響力を強め、政治・外交をも影から操る存在となっていったと考えることができます。君主制が一般的であった時代におきまして、’国際ゲットー連盟’は、提供された担保、所謂「借金の返済のかた」に、様々な政治的要求をも王室を通して国家に受け入れさせることができたはずです。王室を通して、国家と国際ゲットー連盟との間に密約が結ばれたり、そのメンバーが、国家権力の中枢(王室や皇室をも含めて…)に入り込んだにもかかわらず、国民には、まったくその事実は、知らされなかったことでしょう。
 
こうして、’国際ゲットー連盟’は、‘いかなる国家も、自らの都合のよいように改造できる’と考えるようになったと推測することができるのです。このように考えますと、王室・皇室制度は、国際ゲットー連盟にとりまして、ぜひとも存続してほしい制度であったはずなのです。
 
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(続く)