時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ネオ・ユダヤ人組織の思想と対立するノーブレス・オブリージュ思想

本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。ネオ・ユダヤ人組織の世界支配計画がうまくゆかない理由として、以下の点も指摘することができます。
 
ロスチャイルド家と英王室との密接な関連は、先に述べた通りであり、ネオ・ユダヤ人組織は、この点を利用して、特に、ヴィクトリア時代以降においては、世界各国の王室や貴族層にも影響を及ぼすことができたと考えることができます。ヴィクトリア女王には、45女の9子があり、40人の孫、37人の曾孫が誕生し、ドイツ皇帝のヴィルヘルムⅡ世がヴィクトリア女王の孫であることがよく知られておりますように、この内の多くが、ドイツ、ロシア、スペイン、スゥエーデン、ブルガリアなどのヨーロッパ各国の王室、ならびに、大小貴族に嫁いだからです。このような状況は、ネオ・ユダヤ組織が、世界各国の上層をコントロールできる可能性を意味し、世界支配を目指すネオ・ユダヤ人組織にとりまして都合がよかったのではないか、と考えられます。ところが、それがそうではなかったようなのです。
 
その理由は、ヨーロッパの王族・貴族には、「ノーブレス・オブリージュNoblesse oblige」という伝統的な考えがあることにあります。君主や貴族たる者は、その地位に相応し義務を果たさなければならないという考えです。例えば、敵が攻めてきた場合には、命を惜しまず先頭に立って戦うのが、王族や貴族の国民や領民に対する義務であるのです。このため、幼少の頃から、王族・貴族は、騎士道精神を学び、高い人格を有するように教育されるわけです。「ノーブレス・オブリージュ」の思想が、ネオ・ユダヤ人の思想と正反対の思想であることは言うまでもありません。
 
従いまして、たとえヴィクトリア女王の血(ロスチャイルド家の血)が、婚姻を通して王族・貴族間に入ってまいりましても、王族・貴族同士で結婚するというのが当時の慣習でありましたので、次世代におきましては、必ずしもネオ・ユダヤ人組織の思想に同調する子孫が現れるわけではなく、伝統的な「ノーレス・オブリージュ」の思想に回帰し、むしろネオ・ユダヤ人組織に反感を覚える人々も登場してくるようになるわけです。

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(続く)