時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

不敬罪と専制支配

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。昨日は、モンゴルの急速な拡大の要因、すなわち、侵略の手口として、「外交使節は冒すべからざる存在」であると位置付け、相手国に対して、いきなり無血開城、全面降伏を求める‘最後通牒’を携えた外交使節を派遣し、その野蛮で無礼なモンゴル使節に何らかの侮辱や危害が加えられると、「許すべからざる大罪」であって、罰すべしと主張して、進軍を開始する点を指摘いたしました。
 
一方的に、「冒すべからざる存在」というものを一方的に設定して、これに対して拒否したり、もしくは、何らかの侮辱や危害を加えられると、犯罪国家というレッテルを貼って侵略するというモンゴルの発想は、今日におきましても、形を変えて、特に、独裁国家などにおいて用いられているようです。
 
例えば、「不敬罪」の発想は、その一つであると言うことができます。「不敬罪」の悪用は、外国に対する戦争目的ではなく、国内における独裁体制の維持を目的に主に使われているようですが、独裁者本人を、法律の制定などを通して「冒すべからざる存在」として位置付け、独裁者に対して批判や非難を行う人々を、不敬罪を犯した犯罪者・政治犯として、合法的に収監するという方法です。
 
通常、このような独裁者は、非難・批判されても当然の悪政を敷いているわけですので、国家や国民を憂い、抑圧・専制体制を改善しようとして発言した国民の側を、罪人に仕立て上げるという方法は悪魔的手法であり、自己絶対主義のモンゴル流のの発想に通じていると言うことができます。
 
昨今、真偽のほどはわかりませんが、昨今、与党公明党は、近代皇室に対して、不敬罪を設けることを検討しているといいます。1)近代皇室は、朝鮮や中国との関連が強いと推測されること、2)公明党創価学会は、北朝鮮出身者を教祖とする独裁体制のカルト集団であること、そして、3)ここ数日間にわたって述べてまいりましたように、朝鮮半島は、モンゴル影響が極めて大きい地域であることを踏まえますと、我が国におきましても、いつのまにか独裁体制が成立してしまう危険性につきましては、十分認識しなければならない状況にあると言えるでしょう。
 
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(続く)