時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

イエズス会はキングメーカーか

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。昨日は、ナポレオンとヴィックトリオ・エマニュエルⅡ世の即位をめぐり、‘黒い人’への信仰などの共通点から、イエズス会の影響を指摘いたしましたが、イエズス会による、特に、‘君主’とも表現できる地位の就任者への影響は、この2つの事例に留まらないようです。
 
我が国におきましても、所謂‘皇室’問題が、イエズス会と関わっている可能性があります。2016年12月14日から17日にかけての本ブログにおきまして、16世紀、戦国時代にイエズス会による皇室の乗っ取り計画があり、その計画の一端であった本能寺の変は、‘皇室’が、イエズス会などの特定の世界支配志向勢力によって、チェスの‘キング’として位置付けられるようになった点において、極めて重要な転換点であることを指摘いたしました。イエズス会に限らず、仮に、世界支配志向勢力が日本国の国家権力を掌握しようと計画したといたしますと、戦国の世以前の古代からあり、日本国民の崇敬の対象であった朝廷ほど、好都合の組織はないからです。すなわち、朝廷を掌握して傀儡とすれば、日本国を支配することができる可能性があるからです。
 
明治維新の背景にもイエズス会があった可能性があります。維新側の中心となった薩長、すなわち薩摩と長州は、ともに、フランシスコ・ザビエルが滞在していた場所であり、イエズス会が何らかの組織をつくっていたと推測される地域です(一説には、ザビエルによって「黒信教」なるキリスト教とは似ても似つかない野蛮なカルト教団組織がつくられたそうです)。そして、この歴史の背後に潜む文脈からすれば、明治天皇のすり替え説には、信憑性があります。イエズス会は、非文明崇拝主義者ですので、出自不明の野卑な人物を選び出す、あるいは、育て上げ、‘明治天皇’として天皇位に就けたとする説もあながち頭から否定はできないのです。すなわち、フランスのナポレオン、イタリアのヴィックトリオ・エマニュエルⅡ世に次いで、日本にも、明治天皇というイエズス会の傀儡を置いたということになるでしょう。
 
これを裏付けるかのように、明治天皇の母の中山慶子、ならびに、大正天皇后の貞明皇后とされる九条節子も野性的な育ち方をした人物であり、九条節子のあだ名が「黒姫」であったことは、イエズス会の黒マリア信仰を想起させるでしょう。
こうした点から、イエズス会は、キングメーカー、あるいは、クイーンメーカーであったと、言うことができるかもしれないのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
 
(続く)