時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マルクスの師・ヴィッテンバッハの恐怖の教育

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。表面的にはカトリックイエズス会系の真面目な教育機関の姿をとりながら、実際には、すなわち、裏では「黒いユダヤ人」の秘密教育機関となっていた学校での教育方針とは、どのようなものであったのでしょうか。
 
この点、マルクスの言動が、アッシジのフランチェスコ1182- 1226年)に近似している点が注目されます。フランシスコ・ザビエル、フランシスコ・カブラル、ドン・フランシスコ(大友宗麟)など、イエズス会士の多くが「フランシスコ」という名を持ち、その名がアッシジのフランチェスコに由来していることに示されますように、イエズス会内のフランシスコ派は、アッシジのフランチェスコの思想の継承・普及者であると言うことができます。
 
アッシジのフランチェスコは、フランシスコ会フランチェスコ会)の創設者として知られるカトリック修道士ですが、若い頃には放蕩を重ねて父親を経済破綻させようとしました。「裸のキリストに裸でしたがう」として、貧しさを礼賛することにかけては徹底しており、物質的な豊かさのみならず、精神的ないし知的な豊かささえも認めなかったという人物でした。すなわち、人類の文明、文化、歴史を否定するという思想の持ち主です。
 
一方、マルクスも若い頃に放蕩を重ねて父親を経済破綻させようとし、貨幣経済の消滅を唱えて物質的豊かさを否定し、共産主義思想以外の思想を認めないことによって精神的ないし知的な豊かさをも否定いたしました。すなわち、マルクスも人類の文明、文化、歴史を否定するという思想の持ち主なのです。
 
さらに、女性をめぐる考え方につきましても両者はイスラム教に近く、マルクスが男性による女性の共有をも主張しておりますように、女性蔑視であったと考えることができます。
 
これらの共通点から浮かび上がってくる「黒いユダヤ人」の秘密教育機関の教育方針とは、チンパンジーの世界をつくるための‘教育’とうことになるのではないでしょうか。そして、このような教育は、ドイツのトリーアという地方都市でのみ行われたわけではなく、全世界のイエズス会系やフランシスコ会系の学校などにおいて、上意下達の指揮命令系統のもとで一律に行われてきていると考えることができます。
 
マルクスのみならず、スターリンもまた、イエズス会系の学校の出身者であることは、この点を補っていると言えます。マルクスの「全世界の労働者よ団結せよ」という言葉には、「全世界の非文明人よ団結せよ」という裏の意味が込められているのではないでしょうか。

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(続く)