時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

『聖書』を逆さに読んだイルミナティー

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。現在の世界秩序は、曲がりなりにも、社会的、法的、倫理・道徳的に、善悪を区別し、悪を排除する思想に基づいていると言うことができます。この常識的な秩序を破壊し、悪をも容認する循環論に置き換えようとするイルミナティー等の陰謀組織は、この目的に向って着々と歩を進めている、ということになるでしょう。
 
イルミナティーの思想が、現在大きな脅威となっている理由は、現代・現在が、黙示録の時代であるかもしれないことにあります。『聖書』の「暴露録(黙示録)The Revelation」において「最後の審判の日the Judgement Day」として定められている年代を、18世紀前半の物理学・数学者のニュートンSir Isaac NEWTONは、西暦2060/61年であると計算いたしました。ニュートンの西暦2060/61年とする予言、すなわち、「ニュートンの予言」は、なぜか、ニュートンの生前には公表されず、ポーツマス卿の私邸のトランクのなかに200年あまりにわたって眠りつづけ、2007年になってようやく公表されました。しかしながら、このニュートンの計算結果は、18世紀前半に、すでに一部の人々の間で知られていた可能性があるのです。
 
その一部の人々とは、イルミナティーであった可能性は、強ち否定され得ません。すなわち、イルミナティーは、西暦2060/61年に善悪・上下が逆転することを目指して、遅くとも18世紀前半から、着々と計画を立案し、実行に移していると考えることができるのです。一方、この年代が、一般の人々に知られますと、計画が進めにくくなることから、秘匿されたとも推測することができます。
 
そして、怖いことにイルミナティーは、西暦2060/61年の逆転が、最後の逆転となって、以後、未来永劫に悪が世界を支配するようになると想定していると推測することができるのです。何故か、ここで、循環論を放棄し、ユダヤ人による世界支配という”ユダヤ人にとっての救済の日”が訪れると信じているらしいのです。「暴露録(黙示録)The Revelation」によりますと、この「最後の審判の日」が、人類の最終的な命運、最終ゴールとなると定められているからです。
 
今年が西暦2017年ですので、ニュートンが計算した西暦2060/61年までは、僅か43、44年あまりです。このように考えますと、現在の世界情勢の緊迫化と混乱、悪の跋扈は、現在が、イルミナティーが「最後の審判の日」と定めている年代に近い年代であるからかもしれません。イルミナティーは、西暦2060/61年に向けてその歩を速め、強めている可能性があるのです。
 
『聖書』の「暴露録(黙示録)The Revelation」の内容からは、最後の審判の日には、やはり悪が亡び、常識的な秩序である善の世界が残る、あるいは、開かれるというのが正しい解釈であると考えられるのですが、どうやらイルミナティーは、独自の世界観に基づいて『聖書』を”逆さ”に読んでしまったようです。

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(続く)