時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

米国によるイスラエルの国家承認文書の怪

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。イルミナティー(黒いユダヤ人の国際組織)の問題と関連いたしまして、1948年の米国によるイスラエルthe State of Israelの国家承認recognitionをめぐって、奇妙な点を見付けましたので、今日はこの問題について扱います。
 
1948年5月14日6時11分に、米国は、イスラエルの国家承認を行います。その国家承認は、当時の米国大統領ハリー・トルーマンHarry S. Trumanの署名を以って発効するわけですが、ハリー・トルーマン文書博物館Harry S. Truman Library and Museumに保存されるその承認文書を見てみますと(『Conspiracy of the Six-Pointed Star』の124頁の掲載写真)、トルーマン、もしくは、トルーマンの手を通した何者かによって加筆・修正が加えられているのです。その文面を活字化いたしますと、以下のようになります。
 
―― This Government has been informed that a Jewish state(1) has been proclaimed in Palestine, and recognition has been requested by the provisional Government thereof(政府(合衆国政府)は、パレスチナにおいてユダヤ人国家が宣言されたことを通告され、暫定政府よりその国家承認を求めれた。).
 
TheUnited States recognizes the provisional government (2)as the de facto authority of the new Jewish state State of Israele(合衆国は、暫定政府を新しいユダヤ国家イスラエルの国家の事実上の権力体として承認する).
 
このような加筆・修正は、いったい何を意味しているのでしょうか。
 
1)まず、第一に、そもそも、下線(1)で示した「a Jewish state」という表現は、ユダヤ人国家は、イスラエルの他にも既に存在している、もしくは、存在するようになるといった意味合いを含んでいることが注目されます(仮に、イスラエル一国のみを、唯一のユダヤ人の国家として承認するのであれば、「the Jewish state」という表現になるはず)。すなわち、ユダヤ人国家の世界大における増加の可能性を秘めた表現であると言えます。
 
2)第二に、「暫定provisional」という加筆がなければ、イスラエルの国家承認を米国に求めたのは「政府the Government」となり、必ずしも、パレスチナにあったイスラエル暫定自治政府を意味するものではないことになります。その「政府the Government」は、「世界政府」のことである可能性もあることになります。すなわち、世界政府(イルミナティーの世界政府?)による国家承認要求であったとも考えることができるのです。「暫定provisional」という言葉が加筆されたことによって、国家承認要請はイスラエルの暫定自治政府からものであることをはっきりさせたことになるでしょう。
 
3)第三に、下線(2)で示した「the provisional government」という表現も、固有名詞が欠けていることから、一体どこの暫定政府のことであるのかが曖昧である点を指摘することができます。
 
4)原文(修正前)のままですと、「合衆国は、暫定政府を新ユダヤ国家の事実上の権力体として承認する」ということになり、仮に、この「ユダヤ国家the new Jewish State」がイルミナティーの世界政府を含意していた場合、米国は、イスラエル政府を、世界政府の権力体として承認したという意味にも取れた可能性を指摘することができます。
 
5)「the new Jewish state(新ユダヤ人国家)」から「the new State of Israele(新たなイスラエルの国家」への修正は、イスラエル政府は、新ユダヤ人国家(世界政府?)の権力体ではなく、‘イスラエル’の国家の権力体として限定的に位置づけられたことを意味していると考えることができます。すなわち、「ユダヤJew」という言葉が、「ユダ族」や「南ユダ王国」に由来し、一方、「イスラエル」という国名が「北イスラエル」に因んでいると考えますと、1948年に建てられたイスラエルという国は、「北イスラエル」の復興にのみ限定されていることになります。
 
 イルミナティーの存在とそのイスラエル問題への介入を前提として、米国によるイスラエルの国家承認の文書を読んでみますと、上記の5点の問題を指摘することができ、同じ文面ながら、‘表の意味’と‘裏の意味’があるような気がしてまいります。誰が、そして、何の目的で、原文を書き、そしてまた、誰が、何の目的で加筆・修正を行ったのでしょうか。
 
第二次世界大戦末期から1953年まで大統領を務めたトルーマンは、ユダヤ人であり、そして、フリーメイソンイルミナティー)の一員でもありました。特に、16世紀以降のフリーメイソンイルミナティー)による甚大なる世界的影響を踏まえますと、些細な加筆・修正のように見えましても、案外、そこには、現在の世界情勢とも繋がる大きな意味があるように思えるのです。
 
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(続く)