時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

芥川龍之介・斉藤茂吉・夏目漱石は反イルミナティー文学の旗手?

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。芥川龍之介は、後に精神に異常を来し、35歳という若さで、斎藤茂吉から頂いていた致死量の睡眠薬を飲んで自殺してしまいます。


本年8月12日付本ブログにて、1930年代のドイツ在留邦人の間では、ユダヤ人女性は、「九一=くの一=女忍者」という隠語で表現されていたことを紹介いたしました。この逸話は、斉藤茂吉の日記によるものであり、茂吉の日記には、ユダヤ人に対する反感が随所に見えるそうです。ちょうどヒトラー政権誕生の前夜にドイツに留学していた茂吉を含めた在独邦人が、「黒いユダヤ人」の国際組織、すなわち、イルミナティーを如何に警戒していたのかを、茂吉の日記は伝えていると言うことができるでしょう。そして、この逸話は、茂吉の反イルミナティーの立場を明示しています。
 
茂吉の反イルミナティーという立場を踏まえますと、茂吉が芥川龍之介睡眠薬を渡して自殺の幇助を行っていたという点には、注目すべきであるかもしれません。芥川も、反イルミナティーであり、小説という形でイルミナティーの‘悪’を暴露したと考えられるのです。そして、それは、芥川がイルミナティーから、ありとあらゆる攻撃、特に、精神面における組織的攻撃を受けるようになることを意味したのかもしれません。例えば、芥川の作品は、「ブルジョア文学」として批判・非難されるようになります(イルミナティーは、プロレタリアート文学を支援していたはず)。

フランシスコ・ザビエルの来日以来、日本国内には、イルミナティーの下部組織の秘密結社が、その滞在地であった薩摩(鹿児島)と長州(山口)を中心に張り巡らされており、全国規模の「ええじゃないか」運動に象徴されますように、組織だった活動を秘かに行っていたと推測することができます。イルミナティーにとって都合の悪い小説を発表した芥川は、その組織的攻撃の対象となった可能性が高いのです。精神的攻撃によって自殺に追い込むという作戦が、イルミナティーの常套手段の一つであったのでしょう。
 
夏目漱石も、その攻撃対象になっていたらしく、漱石が‘被害妄想’とされた最たる理由は、「いつも、誰かに監視されている」というものだったそうです。おそらく、それは事実であり、漱石イルミナティーの下部組織によって監視され続けていたと考えられるのです。このように考えますと、芥川龍之介斉藤茂吉夏目漱石は、反イルミナティー文学の旗手であったのかもしれないのです。

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(続く)