時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

親イルミナティー文学VS反イルミナティー文学

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。シャーロック・ホームズシリーズの著者であるアーサー・イグナティウス・コナン・ドイルArthur Ignatius Conan Doyle1859522日 – 193077日)は、①「イグナティウス」というミドルネームは、イエズス会創始者であるイグナティウス・ロヨラに因んでいると考えられる点、②イエズス会系の寄宿学校ホダー学院に入学し、1870年にはその上級学校であるストーニーハースト・カレッジに進学していること、③オーストリア・フェルトキルヒにあるイエズス会系の学校に1年間留学していること、④190010月の総選挙にドイルは、自由統一党からの出馬して落選するが、その理由が、選挙日前日に福音派信者がドイルのことを「教皇派共謀者」「イエズス会密使」「プロテスタント信仰破壊者」と誹謗中傷するプラカードを持って行進したことにあることとされていることから、明らかに親イエズス会の人物であると言うことができます。
 
イエズス会は、イルミナティーの3つの中心的勢力(ロスチャイルド家イエズス会・サスーン家)の一つであることは、本ブログにて再三にわたって指摘しているとおりです。昨日指摘いたしました点からも、シャーロック・ホームズシリーズは、親イルミナティー文学であるということになります(ホームズシリーズの読者の多くは、知的な私立探偵が活躍する推理小説としてのみ認識し、このシリーズが親イルミナティー文学であることに気付かないのではないでしょうか)。
 
そして、芥川龍之介の文学は、①『煙草と悪魔』という作品において、「悪魔なるものは、天主教の伴天連か(恐らくは、フランシス上人)がはるばる日本へつれて来たさうである」としてイエズス会を批判し、②『黒衣聖母』でもイエズス会の黒マリア信仰を批判しているように、反イルミナティー文学であると言うことができます(夏目漱石斉藤茂吉も反イルミナティー文学の作家であった可能性があります)。
 
すなわち、文学界には、反イルミナティー文学と親イルミナティー文学との対立があるようなのです。芥川龍之介は、後に精神に異常を来し、35歳という若さで自殺してしまいますが、その理由は、プロレタリアート文学者達からの非難・批判を浴びると共に、当時、文学界がプロレタリアート文学へと急速に傾斜していったからであるとされています(自殺ではなく、他殺である可能性が高い)。
 
イルミナティーが社会・共産主義運動の実行者である点を踏まえますと、イルミナティーは、親イルミナティーの文学者達、すなわち、イエズス会系文学者やプロレタリアート文学者達を使って、反イルミナティー文学の文学者たちを陰に陽に攻撃したのでしょう。このように考えますと、文学界には、親イルミナティー派と反イルミナティー派との鋭い対立があると推測することができます。
 
 
よろしければ、クリックをお願いいたします。
 

(続く)