時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

カンザス州の謎-大統領のキングメーカー

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。トルーマン前大統領とその遠戚であるオバマ前大統領を大統領にまで押し上げた権力、すなわち、「キングメーカー」の謎を解くにあたり、オバマ前大統領の母親のアン・ダナムAnn Dunhamトルーマンの両者の出身地であるカンザスState of Kansasについて調べてみる必要があるようです。

 
カンザス州の成り立ちについてwikipedeaにて調べてみますと、現在のカンザス州となっている地域には、1000年以上にわたってインディアンが住んでおり(ミシシッピ文化)、「カンザス」という州名は、この地に先住したインディアン部族のカンサ族に由来しているそうです。
 
この地に最初に足を踏み入れたヨーロッパ人は、1541年の探検家フランシスコ・バスケス・デ・コロナドというスペインのサラマンカ出身のコンキスタドールです。彼は修道士のマルコス・デ・ニサFray Marcos de Niza1495年頃 - 1558525)から、シボラと呼ばれる黄金の都市があるとの報告を受け、黄金を手に入れようと1540年に、340人のスペイン人、300人のインディアン同盟者、1,000人のネイティヴ・アメリカンと黒人奴隷からなる遠征団(コロナド遠征隊)を組織して北米大陸の西南部を踏査し、カンザス州に一歩を印すことになるのです。この地域は、フランス領となりましたが、1803年、現在のカンザス州の大半はルイジアナ買収の一部としてアメリカ合衆国の領土になっております。
 
現在でも、カンザス州の人口の7%がスペイン語を話しているように、カンザス州は、スペインやフランスといった旧教国によって発見、領有されてきたことから、カトリックの影響の強い地域であった、と言うことができます。そして、コロナドに黄金伝説について報告し、遠征の案内役となったマルコス・デ・ニーサ修道士が、フランシスコ会修道士であったことは注目されます。フランシスコ会イエズス会のフランシスコ派が、非文明主義者、アンチ・キリストであって、精神の豊かさや知性をも認めない思想の持ち主ことは、本ブログにおきまして再三にわたって指摘しております通りであり、カンザス州のフリーメイソンのロッジは、特に、フランシスコ会イエズス会のフランシスコ派の影響の強いロッジであり、キングメーキングに関わっていると推測することができるのです。
 
このように考えますとオバマ前大統領と最も親しい関係にあるとされているのが、イエズス会出身の現法王、法王フランシスコIであることは、頷けることになります。

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(続く)