時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

米英二つの「切り裂き事件」の背景に国際ネットワーク?

今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。1888年にイギリスのロンドンで発生した「切り裂くジャックJack the Ripper」事件と「アメリカの切り裂き男AmericanRipper」そして、イルミナティーとの関連の可能性につきまして、本年11月23日から12月2日にかけて本ブログにて述べました。

 

TVの「ヒストリー・チャンネルHistory Channel」にて、現在、『アメリカン・リッパ-AmericanRipperアメリカの切り裂き男)』と題して、「切り裂きジャック」はアメリカ人であり、1888年にシカゴで連続猟奇殺人事件を起こしたハーマン・H・ホームズH. H. Homesと同一人物であることを突き止めたとするプログラムを放映しております。昨日、その第二話を視聴してみましたが、やはり蓋然性はかなり高いようです。すなわち、ホームズは、ちょうど「切り裂きジャック」が発生した時期に、英国に滞在していたことが乗船記録などから突き止められており、アメリカのシカゴとイギリスのロンドンで発生した切り裂き事件の犯人は、ハーマン・H・ホームズH. H. Homes(本名の姓はマジェット)であると考えて間違えはなさそうなのです。

 
番組では猟奇的な単独犯の線で追及していますが、以下の点からやはり組織犯説の方が、可能性が高いのではないでしょうか。何故ならば、事件が起きた地域には、米英を繋ぐネットワークが存在する可能性が高いからです。シカゴとの共通点としては、以下の諸点が注目されます。Wikipedia日本語版によると…
 
①「切り裂くジャック事件」の発生したロンドンのホワイト・チャペル地区Whitecapelは、事件のあったヴィクトリア朝においては、多くの移民、とりわけアイルランド人とユダヤ人の転入によってイングランドに居住する民族の貧困層の基礎的な人口を増大させていた最貧困地区であった。
16世紀の後半に入る頃には、ホワイトチャペルの郊外と周辺地域はロンドンの"もう半分"になり始めており、アルドゲイトの東側、市壁の外側で役所の統制が及ばない場所に位置し、特に皮なめし工場や醸造所、鋳造所 (フィラデルフィアの自由の鐘やビッグ・ベンを鋳造したホワイトチャペル・ベル・ファンドリーが代表的) および食肉処理場などの悪臭を放つ業務を扱う工業施設が集積していた。
 
シカゴとホワイトチャペルとでは、人口構成のみならず、産業構成にも共通性が見受けられます(因みに、「切り裂きジャック事件」では、ユダヤ人による犯行が仄めかす文章が、現場近くの壁に白いチョークで記されていた…)。「切り裂きジャック事件」、並びに、ホームズの背景には、やはり何らかの‘ユダヤ人’の国際組織があったのではないか、と推測されるのです。

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(続く)