時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ナチス政権と非嫡出子問題との関係

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。ヒトラー政権をめぐって、その60パーセントが‘ユダヤ人(恐らくはセファルディー系の「黒いユダヤ人」)’であったという特徴に加えて、本人、もしくは、その父母兄弟姉妹が非嫡出子・婚外子である幹部が多いという特徴も指摘することができます。
 
オーストリア=ハンガリー帝国の税関職員であったヒトラーの父親のアロイス・ヒトラーAlois Hitler183767日 – 190313日)は、シュトローネス村でマリア・アンナ・シックルグルーバーの私生児として生まれています。親衛隊や秘密警察ゲシュタポを統率し、アドルフ・ヒトラーの側近として著名なハインリヒ・ルイトポルトヒムラーHeinrich Luitpold Himmler1900107 - 1945523日)の父ヨーゼフ・ゲプハルト・ヒムラーJoseph Gebhard Himmler)も、税関職員の非嫡出子です。さらに、ヘルマン・ヴィルヘルム・ゲーリングHermann Wilhelm Göring 1893112日 ‐ 19461015日)の弟も婚外子であり、非嫡出子に寛容な人々によってナチス政権は成り立っていたと言うことができるのです。
 
では、キリスト教世界にあって、どのような人々が非嫡出子を持つのか、と言いますと、カール・マルクスにも非嫡出子があったように、それは「黒いユダヤ人」です。本ブログにおきまして先に述べましたように、「黒いユダヤ人」は、非嫡出子たちが中心となって成立しておりますので、非嫡出子に寛容であるのです。Wikipediaによりますと、「ヒトラーの父のアロイスが婚外子ということで、ヒトラーが政権を把握すると彼自身が「ユダヤ系」ではないかと巷の噂が流布されたが、ヒトラーの死後の史家による徹底的な調査の結果、否定されている」そうですが、1)徴税などの税関係の職業には、ユダヤ人が多かったこと、2)婚外子であること、3)愛人のエヴァ・ブラウンにもユダヤ人説があったことから、ヒトラーは、やはり‘ユダヤ人’であったと考えることができます。また、ユダヤ教は、イスラム教と同様に、一夫多妻制とする説もあり、一夫一婦制を敷くヨーロッパ諸国においては、第一夫人以外の女性との間の子供達は皆、非嫡出子として扱われたのでしょう。
 
 こうした特徴も、ナチス・ドイツ政権が、「黒いユダヤ人」の傀儡政権であった可能性、そして、イルミナティーの傀儡政権であった可能性を補うでしょう。
 
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(続く)