時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

フランケンシュタインは英国フリーメイソンと関連がある

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。メアリー・シェリーの『フランケンシュタインFrankenstein』は、スイス、レマン湖畔に詩人ジョージ・ゴードン・バイロンGeorge Gordon Byron, 6th Baron Byron, 1788122 - 1824419日)が借りていた別荘であるディオダティ荘に、1816年に5人の男女が集まってそれぞれが創作した怪奇談を披露しあったうちの一つです。『フランケンシュタイン』や『吸血鬼』は、このときの着想を元に生まれており、『フランケンシュタイン』の当初のタイトルは、『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』(Frankenstein: or The Modern Prometheus)でした。
 
原題に含まれる「現代Modern」という用語、そして、『フランケンシュタインFrankenstein』とバイロン卿との関連からもイルミナティーとの関連が見えてくるかもしれません。
 

第6代ジョージ・バイロン男爵は、大伯父の第5バイロン男爵ウィリアム・バイロンWilliam Byron, 5th BaronByron 1722115 - 1798519日)から爵位を受け継いでいます。このウィリアム・バイロンは、1747年から1752年にかけてフリーメイソンイングランド・首位グランドロッジGrand Lodge to the Premier Grand Lodge of Englandグランドマスターを務めていた人物なのです。このことは、ジョージ・バイロンフリーメイソンのメンバーであったことを示しております。

 
Wikipedia(英語版)によりますと、この時代に、英国において二分していた2つのフリーメイソンのロッジが「the United Grand Lodge of England」として統合しています。一つが、西暦926年(メイソン暦4926年)に成立していたロッジであり、もう一つが、1751年から1813年まであったイングランド・首位グランドロッジGrand Lodge to the Premier Grand Lodge of Englandです。統合されたロッジである「the United Grand Lodge of England」は、今日、「ザ・モダーンズthe Mpderns」と称されており、これに対して、2つの旧ロッジは、「ジ・アンシェンツthe Antients」と称されています。
 

1776年以降、イルミナティーが、フリーメイソンを乗っ取っていったことは、本ブログにおきまして再三にわたり指摘しております。この点を踏まえますと、『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウスFrankenstein: or The ModernPrometheus』の「現代Modern」という用語は、「ザ・モダーンズthe Mpderns」と称されているイルミナティーに乗っ取られた「the UnitedGrand Lodge of England

」を暗示していたのではないでしょうか。


 

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(続く)