「白いユダヤ人」と「黒いユダヤ人」の間の最大の争点は『モーゼの十戒』
今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。本ブログにおきまして、「ユダヤ人」と一口に言いましても、「白いユダヤ人」と「黒いユダヤ人」の2種類のユダヤ人が存在しており、フリーメイソンthe Freemaisonryは、「白いユダヤ人」と「黒いユダヤ人」の両者を含む秘密結社であり、イルミナティーthe Illuminaty(イエズス会・ロスチャイルド家・サスーン家を中心とした結社)は、その結成の経緯から「黒いユダヤ人」のみから構成される秘密結社であると言うことができます。
「白いユダヤ人」と「黒いユダヤ人」の違いは、「白いユダヤ人」がハム系、「黒いユダヤ人」が、現地の女性との間に出生した混血児を起源としているためセム系・アフリカ系・インド系・モンゴル系であるといった外見にあるのですが、最も深刻な相違は、『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』を遵守するか、しないかにあると言うことができます。すなわち「白いユダヤ人」は、『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』に従い、殺人、窃盗、姦淫、偽証などを忌避する傾向にあるため、キリスト教社会など他の社会との間に協調性を保つことができるのですが、「黒いユダヤ人」は、その標章の「一つ目」が『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』を破った人物が一つ目となったという故事に由来しているという説がありますように、『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』を守らないどころか、軽蔑する傾向にあるのです(『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』に近い教義を持つキリスト教も、「黒いユダヤ人」の軽蔑の対象)。「黒いユダヤ人」にとりまして、殺人、窃盗、姦淫、偽証などは、すべてオーケーということになるのですから、社会の調和と治安を乱す「黒いユダヤ人」は、非黒いユダヤ人にとりましては、危険な存在ということになります。
徳永恂・小岸昭著『インド・ユダヤ人の光と闇』(新曜社・2005年)によりますと、ザビエルは、インドのゴアにてポルトガル王に宛てて「インドで必要とする第二のことは、こちらで生活している人たちが善良な信者となるために、陛下が宗教裁判所を設置してくださることです。こちらではモイゼの律法に従って生活する〔ユダヤ教徒〕やまたイスラム教の宗派に属している者たちが、神への怖れや世間への恥じらいなしに平然と生活しております(頁69)」と書き送り、『モーゼの十戒』を守っているユダヤ教徒(白いユダヤ人)を軽蔑し、異端審問所を設置して火炙りの刑に処すことを提言しているのです。
ザビエルは、「黒いユダヤ人」であり、「裏」として悪魔崇拝のバビロニア系ユダヤ教を崇拝しておりましたので、インドのゴアにやってきて、この地で『モーゼの十戒the Ten Commandments of Moses』に従って生活している「白いユダヤ人」を忌み嫌っていたのでしょう。このようなザビエルの発言からも、「白いユダヤ人」と「黒いユダヤ人」の違いを垣間見ることができます。
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(続く)