時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ゴーン帝国と北朝鮮はなぜ似ているのか

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。メディアやインターネットの情報によって明らかとなってまいりましたカルロス・ゴーン容疑者の行状、すなわち、①会社の私物化、②社内における反対者の粛清による独裁体制の確立、③社員の奴隷化、④王侯貴族並みの極端な贅沢は、共産・社会主義国、特に、北朝鮮を想起させます。北朝鮮は、金一族による①国家の私物化、②国内における反対者の粛清による独裁体制の確立、③国民の奴隷化、④王侯貴族並みの極端な贅沢によってその体制を維持しており、ゴーン氏のいわば“ゴーン帝国”と北朝鮮の“金王朝”とは、その本質において、極めて近いと言うことができるのです。
 
では、なぜ似ているのか、その理由は、ゴーン氏の背後にも、金一族の背後にもイルミナティー(ロスチャイルド家イエズス会・サスーン家)があるからであると推測することができます。社会・共産主義国イルミナティーによってつくられた国々である点につきましては、本ブログにて再三にわたり指摘しておりますが、資本主義・自由主義国におきましてもイルミナティーはその勢力を伸ばし、所謂“イルミナティー系企業”が多々あるのです。日産も、ルノーによる資本提供による経営権の取得とゴーン容疑者の社長就任によって“イルミナティー系企業”となったようなのです。すなわち、“金王朝”も“ゴーン帝国”もイルミナティーによってつくられたイルミナティーにとっての理想の体制なのです。
 
日産は、仏ルノーとの提携関係を見直しはするものの、今度は、中国資本を絡めるとする見解もないわけではありません。資本提携は、仮に提携先がイルミナティー系企業であった場合、イルミナティーの支配に入り不公平で奴隷的境遇に入ることを意味したします。中国共産党政権が、イルミナティーの代理人である点を踏まえますと、中国系企業との資本提携は仏ルノーにも増して危険であるかもしれません。
 
本年8月29日・30日付本ブログで扱いましたように、アーサー・C.クラーク氏Arthur C. CLARKEのSF小説、『2061年宇宙の旅2061:Odyssey Three』には、2061年におきましても、中国共産党政府は存続しており、その体制下において、宇宙船の建造などの宇宙開発に携わっている世界的大富豪、サー・ローレンス・ツァンなる人物が登場してまいります。ビデオカセットの行商人から身をおこして海賊版の製造・販売という違法行為によって大富豪となったとする根強い噂のあるツァン氏をめぐって、「ツァン王朝が確かに確立されていたthe Tsung dynasty was adequately established(2061:Odyssey Three, Voyager, p.33)」と小説は表現しております。
 
 日産が、今度は、「ツァン王朝」ならぬ「習王朝」の頸木につながれる可能性に十分気を付けなければならないと言えるでしょう。チンギス・ハンは、「挟み撃ち」を好むのですから。

 
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 (続く)