時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

アンネ・フランクは実在したのか

 本日も、古代史・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。ヒトラーが、親イルミナティーの立場から全てのゲルマン系オランダ人の抹殺を計画したことは、ヒトラーが、セファルディ系オランダ人を保護・優遇した可能性を示唆しております。では、この点を示す証拠はあるのでしょうか。
 
 そこで、注目されるのはアンネ・フランクの『アンネの日記』です。ナチス支配下のオランダにおきまして、ナチスによるホロコーストから逃れるために、およそ3年もの間、隠れ家に隠れ住んでいた“ユダヤ人”の一家、フランク家のアンネが著した日記は、一般的には、ナチスヒトラー政権の“ユダヤ人”への過酷な迫害を具に表現した作品としてよく知られております。しかしながら、『アンネの日記』は、その発刊当初から、作り話であるという指摘がありました。厳しいナチス支配下にあって、3年余りにわたって隠れ家生活を続けることは、不可能であると考えられたからです。
 
 論争は、まだ決着を見ておりませんが、確かに、長期間にわたる隠れ家生活は、極めて困難であると推測されること、そして、アンネの母親は、事実、オランダ国籍のセファルディ系ユダヤ人であり、アンネ自身も黒髪に黒い瞳であることから、以下のような仮説を考えてみました。
 
 
 ヒトラーは、ヨーロッパにおいて“ユダヤ人”を迫害したが、それは主にアシュケナージとも称される「白いユダヤ人」であり、フランク一家などのオランダ国籍のセファルディ系の「黒いユダヤ人」達は、ナチス政権下にあって保護・優遇されていた。オランダでも同様であり、フランク一家は、いわゆる“お目こぼし”状態にあり、容易に3年間、隠れ家で生活することができた。
 
 
 このように考えますと『アンネの日記』は、ヒトラーが本当は、「黒いユダヤ人」側にあったことをごまかすために、戦後に創作された作り話であるということになりますが、あるいは、以下のようにも推測することができるかもしれません。
 
 それは、隠れ家に住まう大人達は、ヒトラー政権の暗黙の了解のもとで、戦争が終わるまでオランダで平穏に過ごせることを知っていたが、このことは、アンネを含む子供達には知らされていなかったのではないか、ということです。すなわち、アンネは、すべての“ユダヤ人”が、隠れ家に住まわなければならないような過酷な状況にあると信じ込んで、日記を著したとも考えることができるのです。では、大人達は、なぜ、子供達には、ヒトラー政権によって安全が保障されていることを伏せたのでしょうか。
 
その理由は、本当は、ヒトラーが「黒いユダヤ人」の側にあることが、子供達の口から世間に洩れることを怖れていたからであるのかもしれません。子供達は、時として、純粋で、正義感が強いことから、「黒いユダヤ人」が相当悪賢く、表裏があることを知った子供達が、「黒いユダヤ人」の国際組織、イルミナティーに対して反旗を翻したり、世間に「黒いユダヤ人」の悪巧みを風潮することを、大人達は怖れたのかもしれないのです。
 
 こうした点を踏まえますと、“隠れ家”で暮らすアンネは実在していたと考えられ、その日記、『アンネの日記』は、ナチスヒトラー政権とは何であったのか、そして、第一次世界大戦、そして、第二次世界大戦とは何であったのかを解き明かすために検証を加えるべき重要な一資料であると言えるのかもしれません。

 


 

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(続く)