大アジア主義に潜む人類の非文明化・動物化・家畜化
今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。オカルティストのヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー Helena Petrovna Blavatskyの神智学は、反キリスト教・反ヨーロッパ文明思想を弘めることで、キリスト教精神やヨーロッパ文明の持つ博愛主義、人権尊重の精神、法治主義をも、知らず知らずのうちに否定させ、野蛮なモンゴル帝国の復興に適した精神的土壌を醸成しようとしていることにおいて、18世紀後半以降、現在におきましても、大問題であると言うことができます。
このモンゴル帝国の復興計画問題は、イルミナティーの常套手段が王室・皇室の乗っ取りによる人類の非文明化・動物化・家畜化である点と関連があるようです。Wikipedia(日本語版)は、ブラヴァツキー女史のインドにおける影響について以下のように記述しております。
「1877年にはイギリスのヴィクトリア女王が “インド皇帝”に就任した。イギリスは、他の列強諸国が暴力主義的になりすぎ失敗したことを他山の石として、土着の文化を尊重しつつ内面からも支配するという巧妙な方針を採用した。とはいうもののイギリス文化やキリスト教を上位に位置づけようとしていた面は多々あり、インドの人々は違和感を覚えていた。そこに「神智学」という、キリスト教を拒否し、インド思想を教義に取り込んだ「神智学協会」が登場したのでインド人たちはそれを歓迎したのである」
文明は、高い方から低い方へ流れると言いますが、キリスト教精神と西欧文明は、ブラヴァツキー女史の活動によって、インドには根付かず、逆に非文明的・オカルティックな思想が、インドから世界へと拡散されるようになったとも言えるでしょう(マハトマ・ガンジーも神智会の会員)。
ヴィクトリア女王の実父が、ネイサン・ロスチャイルドであるとする信憑性の高い説につきましては、本ブログにて再三にわたって指摘している通りです。アルバート公亡き後、ヴィクトリア女王の事実上の配偶者であったベンジャミン・ディズレーリBenjamin Disraeli(1804年12月21日 - 1881年4月19日)はセファルディム系ユダヤ人の家系の出身でした。さらに、長年にわたり、ヴィクトリア女王の侍従であり、ヴィクトリア女王がその手紙で「あなたの愛すべき母ヴィクトリアyour affectionate mother VRI」や「あなたの親愛、かつ、最愛なる母ヴィクトリアyour truly devoted and fond loving mother VRI」とサインしたムハンマド・アブドゥル・カリムMohammed Abdul Karim は、イスラム教徒のインド人でありました(カリム家は、イスラム教徒であったことから、後にパキスタンに移住)。
ヴィクトリア女王の時代は、英国が「7つの海を支配」した時代であると言われますが、現在の国際情勢を見渡しますと、その背後にイルミナティーがあり、世界の非文明化・動物化・家畜化をも秘かに世界中にまき散らしていたことは、改めて注目すべき点であると言うことができます。
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(続く)