時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政府は”打ち出の小槌”持っていない!

 選挙が近づきますと、各政党とも、票集めのために耳に心地よい”ばらまき政策”を公約として並べ立てるものです。一方、選ぶ側の有権者も、自らの利益になるような政策を支持しがちです。しかしながら、よくよく考えてみますと、政府は、振れば黄金がこぼれる出る”打ち出の小槌”など持っていないのです。

 このことは、”ばらまき政策”の負担は、やがて国民に、増税という形でのしかかってくることを意味しています。現代国家とは、国民の納める税金によって運営されているのですから、政府の無駄遣いは、即国民に跳ね返ってくるのです。しかも、ただでさえ財政が危機的状況にありますので、予算のかかる政策を無理に実施しますと、財政破綻を起こしかねません。

 最近では、さすがにケインズ主義的な景気対策は耳にしなくなりましたが、国民もまた、政府の財政を納税者である自らの問題として捉えつつ、政策を判断する必要があるのでしょう。