時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

あまりに罪深き民主党の小沢氏

 参議院選挙における民主党の大勝は、日本国の政治に、未だ収まらぬ混乱をもたらしています。この混乱の原因のひとつに、民主党党首である小沢氏の政治手法の問題があると思うのです。

 第一に、小沢氏は、参議院選マニフェストに掲載せずして、テロ特別措置法の問題を国会における対立軸として持ち出しました。この結果、国民は、白紙委任の恐怖、つまり、国民が支持したわけでもない政策を国会に持ち出してくる可能性にさらされることになりました。

 第二に、小沢氏のテロ対策特別措置法への強硬な反対は、日米同盟を揺るがし、日本国の国際社会における信頼性を低下させることになりました。しかも、国連決議がないことを理由としながら、いざ国連決議が採択されると、今度は、憲法違反を言い出すなど、一貫性のない態度は、政治不信の要因ともなっています。小沢氏は、民主党が政権をとった暁には、アフガニスタンへの自衛隊派遣を行おうとしているとの報道もありますが、小沢氏の論理では、これもまた、憲法違反となりましょう。

 第三に、小沢氏のテロ対策に対する消極的姿勢は、結局、テロリストを利する結果となっています。これでは、日本国は、国際社会の一員として安全を守る責任を放棄しているに等しくなります。

 小沢氏が、自らが権力の座に上り詰めるために、インド洋での給油問題を利用し、国内外に混乱と動揺をもたらしとことは、あまりに罪深いことのように思えます。氏の一連の行動には、日本国の国益や国際社会の安全に対する真摯姿勢は、まったく見られないのです。