時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党の国連従属政策の的外れ

 2001年以来、継続してきた海上自衛隊によるインド洋における給油活動は、終に、民主党の強固な反対を受けて、中断に追い込まれることになりました。その一方で、民主党は、政権をとった暁には、アフガニスタンでの国際治安支援部隊ISAF)には、自衛隊を参加させる意向を示していると言います。この民主党の政策と論理は、いささか的外れのように思えるのです。

 その理由は、民主党の政治的な判断基準が、”国連のお墨付き”に尽きているからです。この思考パターンは、”誰か偉い人、あるいは、上の人がいったから”という、悪しき形式主義または権威主義に等しく、政策の本質的な目的から目を逸らしているように見受けられます。国連であれ、有志の国際協力であれ、達成すべき政策目的は、テロおよびテロを容認する集団と闘い、国際社会を安全にすることにこそあるのです。

 日本国政府は、目的の本質を見極めた上で自ら判断し、行動すべきであって、頼りにならない国連従属政策のために外交政策を利用することは、もっての他と思うのです。