時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国民の良心が問われている

 中国によるチベット弾圧について、だんまりを決め込もうとしているのは福田政権のみではないようで、マスコミもまた、チベット問題を僅かしか扱わないことには驚く限りです。国際社会が大きな関心を寄せる中で、このような冷淡で無関心な態度では、これまでの国際化やグローバル化の掛け声はむなしく響くのみです。

 ところで、もう一つ、マスコミについて不思議なことは、北京オリンピック・ボイコットについての世論調査がなされていないことです。ヨーロッパ諸国では、世論調査が実施されていますし、日本国も、そろそろ態度を表明すべき時に来ているのではないか、と思うのです。選択肢としては、少なくとも1.開会式と競技の両方をボイコットする、2.開会式のみボイコットする、4.開会式と競技の両方に参加する、の三項目は必要となりましょう。政府やマスコミが中国に甘くても、国民の多くは、中国政府の過酷で残酷な行為に憤りを感じているはずです(少なくとも、私は、そう信じているのですが・・・)。

 このままでは、日本国および日本国民のチベット弾圧に対する良心が示される機会がなくなってしまいそうです。それとも、日本国民は、チベットを見捨てているのでしょうか。日本国民は、そんなにも情けのない国民になり果ててしまったのでしょうか。