時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ゆるキャラvs.毒キャラ

 昨晩のNHKクローズアップ現代では、地域の町興しなどに活躍している”ゆるキャラ”をテーマとして取り上げていました。メイン・テーマは、確かに”ゆるキャラ”なのでしょうが、どうやら、隠れたテーマは、”毒キャラ”であったのではないか、と思うのです。

 ”ゆるキャラ”が流行するようになった理由は、1.インターネットなどの口コミで広がること、2.プロではないアマチュアの人の手による素朴さを感じるかわいいキャラクターであること、3.広告費や使用料がかからないこと、などが指摘されていました。ところが、その一方で、番組の後半で、この現象に注目した外資系企業のお話として、”ゆるキャラ”と正反対の”毒キャラ”路線が紹介されたのです。”毒キャラ”路線とは、インターネットの利用や安い広告費という面においては共通しながら、プロの手による”毒”を入れたキャラであり、一般人々の意見は一切無視するという戦略らしいのです。しかも、公募ではなく、自ら発案したものを売り込むという形をとっているのです。

 ”毒キャラ”は、はっきり申して、私から見ますと、ちっともかわいくありません。そうして、嫌悪感に慣れさせ、受け入れさせることに、どうやら、”毒キャラ”の戦略の意図があるようなのです。”ゆるキャラ”をかわいいと思う私は、毒キャラ戦略に、実は、秘かに当惑しているのです。何やら日本社会が、毒気に当たりそうな、そんな予感がするのです。

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