時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

プーチン首相はソ連型思考から脱却を

 本日、ロシアのプーチン首相が、不正疑惑のある石炭大手会社の社長を、”医者を送り込んで始末せざるをえない”と発言し、物議を醸しているようです。なぜならば、”始末”とは、旧ソ連邦では、”皆殺”とか、”暗殺”の隠語であるらしいのです。

 この発言が災いして、同社の株価は急落したと伝えられていますが、この急落は、一企業の株価のみならず、ロシアという国家の信頼性と捉えることもできます。もし、同社の社長が、ダンピングや脱税を行ったとしたならば、それは、法によって裁き、合法的な手段で罰を与えればよいのであって、不正に対して非合法な手段を用いて制裁を加えることは、その国が、未だ、法による支配が確立していない証ともなるからです。

 ロシアについては、イギリスで起きた放射性物質を用いたジャーナリスト暗殺事件をはじめとして、おぞましい暗殺の噂が絶えません。ロシアが、ソ連型の思考から脱却しない限り、国際社会からの信頼は得られないのではないか、と思うのです。

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