時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

福田首相と北の湖理事長

 政界の福田首相角界北の湖理事長とは、辞任をめぐる両極端の事例となりそうです。何故ならば、前者は、あっさりと首相の座を降りてしまい、後者は、その逆に、理事長の座にしがみ付いているのですから。

 どちらをとりましても、あまり褒められたものではありません。福田首相は、一国の首相でありながら、突然に、しかも、さしたる説明もなく自らの仕事を投げ出してしまいました。辞任のプラス面を差し引いても、国民からの非難を逃れることはできません。結局、首相の統治責任に対する意識の低さが露呈され、悪しき辞任の前例となってしまいました。

 一方、数々の不祥事を起こしながら、相撲協会の理事長に居座ろうとする北の湖理事長の態度も、いただけません。こちらの方も、強い責任感から職を全うしようとしているのではなく、理事長の座という権力への執着が見られるからです。

 両者に共通している点は、国家や国民、あるいは、お相撲界に対するあるべき責任感が欠けているということです。今後にあって、トップの資質と身の処し方を考えるに際して、反面教師となることを願うのみです。

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