時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

危ない金融商品の見分け方

 起きてしまったことを元に戻すことはできませんが、失敗を、今後の教訓とすることはできます。アメリカ発の金融不安は、金融商品の検査が甘かったために発生してしまったのではないか、と思うのです。

 今回のバブルの発生と崩壊の特徴は、”証券化”という手法にあります。最近になって、一連の危機は、サブプライム・ローンという不動産部門の証券化に加えて、ODSと呼ばれる債務保証の証券化があったと言われています。つまり、ODSの購入者は、連帯保証人になるかわりに、一定額の保証料を受け取る仕組みとなっており、これが、爆発的に売買されることになったのです。ところが、よくよく考えてみますと、債務不履行になるリスクが高ければ高いほど、ODS市場が賑わってしまうという極めて危うい一面があることに気付かされます。リスクとODSとは歩調を揃えて拡大し、ついには、バブル崩壊へと手に手を取って進んでいってしまったのです。

 金融商品の良し悪しは、経済の健全な発展に貢献するものであるか、どうかによって、判断されるべきなのかもしれません。冷静に考えてみて、リスクを増大させるような金融商品には、やはり、当局が危険性を察知いて、”待った”をかけるべきであったのでしょう。バブルの発生は、二度と繰り返してはならないと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申しあげます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>