時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国民ではなく創価学会を選んだ自民党

 先日、自民党選挙対策委員長の古賀氏が、公明党との連立解消を示唆したことが、大いに話題となりました。ところが、この発言は手の裏を返すように取り消され、古賀氏は、公明党を礼賛する歯の浮くような言葉を連ねて謝罪したと言います。はたして、この一連の出来事に、多くの国民は、何を思うのでしょうか。

 創価学会との連立に批判的であった保守派の支持層は、古賀氏の発言に、大いに期待したに違いありません。両党の基本的な性格は違い過ぎますし、最近の自民党の政策は、どうみましても、公明党に引き摺られている観があったからです。期待が大きい分だけ、失望もまた大きくなるものです。古賀氏の前言の撤回は、自民党に対する評価を、さらに下げる結果を招いたのではないかと思うのです。発言を取り消すぐらいならば、むしろ、しなかった方がよほど”まし”であったのかもしれません。

 自民党の公明支持の表明は、国民よりも、創価学会を選んだことの宣言ともとれます。この態度に、どれだけ多くの国民が、自民党に失望したことでしょうか。世論調査によりますと、国民の多くは、民主党への期待よりも、自民党への失望が強いという結果が出ているそうです。そうして、自民党に代わる保守政党の存在しない日本国の現状は、国民から保守政党という選択肢を失わせ、決して健全な政治状況とは言えないと思うのです。

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