北朝鮮は宇宙損害責任条約に加盟すべき

　北朝鮮は、宇宙条約と宇宙物体登録条約という二つの条約への加盟により、人工衛星の打ち上げというミサイル発射実験の口実を得ることになりました。ところが、かの国は、故意にか、宇宙損害賠償条約には加盟しなかったらしいのです。

　宇宙損害責任条約とは、宇宙空間での探査や利用が、他国に損害を与えるたような場合に、損害賠償の責任を負うことを定めた条約です。特に、地表において引き起こされた損害については無過失責任を負うものとしています。もし、この条約に加盟していれば、北朝鮮は、日本国内で被害が発生した場合、与えた被害を賠償する責任を負わなければならなくなったはずでした。宇宙条約の第７条にも、損害に対する当事国の責任が定められてありますが、この条文では、どこまで北朝鮮が賠償に応じるか不透明です。

　自動車の購入者には、同時に自賠責保険に加入することが義務付けられていますが、本来、宇宙条約の加盟も、宇宙損害責任条約の加盟とセットであるべきでした（宇宙条約のみの加盟は認めないとする措置が必要・・・）。事故が起きても賠償責任を負わないような国に、人工衛星の発射実験を行う資格はないと思うのです。

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