時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

赤字国債の副作用に耐えられる?

 与党案が15兆円、民主党案が20兆円という、過去最高の景気刺激策が顔を揃え、あたかも、財政出動競争をしているかのようです。財源は、と言いますと、やはり、赤字国債に頼らざるをえない状況のようです。

 赤字国債には副作用がつきものであり、特に、世界各国が国債の発行を予定していることを考えますと、この副作用が相当にきつくなりそうです。予測される副作用とは、(1)長期金利の上昇、(2)民間資金の吸収による企業の資金繰りの悪化、(3)政府の利払いの増加、(4)債券市場への資金移動による株式市場の下落、(5)民間投資の減少(6)増税・・・などが挙げられます。もし、こうした副作用が財政出動の効果よりも大きくなる場合には、政府は、赤字国債を発行してまで景気対策を行う必要はないのではないか、と思うのです。

 新聞によりますと、不景気観が底を打ち、消費者の意識には改善の兆しが見えているという報道もあります。景気対策が転じて選挙対策の”ばらまき”となるならば、なおさら赤字国債を発行してまで巨額の財政出動を行う必要性は薄いのではないかと思うのです。

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