時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

憲法第九条を擁護する方々へ

 憲法第九条を擁護する方々は、その道義的な責任として、第九条が存在していても、自国の安全が確実に保障されていることを国民に説明すべきであると思うのです。憲法は、あくまでも国内法ですので、自国の行動を抑制することができても、外国の軍事行動をとめる効力はないのです。

 とかくに、憲法第九条の擁護論者の方々は、自国が軍事行動をとらなければ、自ずと平和がやって来ると信じているようです。しかしながら、次に戦争が起きるとしますと、それは間違いなく外国からの攻撃を受けた形での防衛戦争です。この外国の行動を止めなくては、平和は訪れるはずもありません。もし、外国の攻撃を抑制するさしたる方法もないにもかかわらず、国民に対して”第九条があれば大丈夫”と主張するのでしたら、それは、あまりに現実に対して不誠実であり、国民を騙す行為となりましょう。話し合いを提案するかもしれませんが、チベットの事例が物語りますように、相手国から交渉を拒否されるかもしれませんし、属国になることを提案するならば、明らかにそれは売国行為です。 

 防衛戦争であれ、侵略戦争であれ、全ての戦争に反対するならば、それは、日本国民に訴えるのではなく、軍拡を続ける中国政府や核やミサイル開発を進めている北朝鮮などに対し、これらの行為をやめるように運動すべきなのです。このままでは、一生懸命に平和を訴えても、外国の利益のために第九条を擁護しているとしか受け取られなくなるのではないでしょうか。 

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