時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国連は過去の侵略に対処できるのか

 昨年のチベットに続いて、東トルキスタンでも中国政府による残酷な弾圧が遂に発生してしまいました。これらの事件から見えてくる国際社会の問題とは、過去の侵略行為への対処なのではないではないかと思うのです。

 チベット侵略も東トルキスタン侵略も、、第二次世界大戦後の混乱期にあって、国際社会の注目を浴びることなく中国共産党の手によって行われました。当時はまだ、中華人民共和国が国連に加盟していないこともあって、これらの侵略行為は、安保理で取り上げられることもありませんでした(1950年にエル・サルバドルが、チベット問題を国連総会で取り上げるように提案したが無視されている・・・)。この時の国際社会の不作為が、今となって大きな傷口となり、国際社会を蝕み始めているのです。

 果たして、国連は、過去に見逃した侵略に対処できるのでしょうか。ロシアが中国政府を支持したとの情報も伝わっており、安保理がこの問題について有効に機能するとも思えません。心ある国際社会のメンバーは、ウィグルの人々を救うべく、新たな手立てを考え出さねばならないと思うのです。

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