時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党は予算のムダの内訳を

 昨日の党首討論会では、両党がマニフェストで掲げた政策について、その財源が議論されたようです。民主党は、自民党からの”ばらまき政策”批判に対して、予算のムダをなくすことで財源を捻出すると述べたそうですが、予算のムダの内訳を国民に示すべきと思うのです。

 実のところ、この予算の”ムダ”には、民主党いわく、廃止を決定した扶養控除や配偶者控除なども含まれることになるのでしょうが、”ばらまき政策”と比較して、どちらが”ムダ”であるのか疑問なところです。これらの控除の廃止は、高齢者層には痛いお話です。実際には、所得制限のない子供手当の支給や高等学校の授業の無償化、あるいは高速料金の原則無料化こそ、ムダな予算であるかもしれないのです。有権者は、民主党が削減を予定しているムダの内訳を知りませんと、どちらが本当にムダなのか判断ができないのです。

 不況により税収が減少することは予測される一方で、失業対策や生活保護への予算も拡大傾向にあります。このため、給付型の政策を率先して実施できる財政状況にあるとも思えません。必要最低限の政策を行うために必要な歳入を確保することすら難しいのですから、大風呂敷は禁物なのではないでしょうか。

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