時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党の移民推進政策で労組は?

 昨日、民主党鳩山代表から、移民受け入れの整備を進めるとの発言があったそうです。もし、これが、事実であるならば、民主党の支持基盤である労働組合は、この労働市場開放政策にどのように反応するのでしょうか。

 かつては、共産主義の生みの親であるマルクスは、”万国の労働者は団結せよ”と唱えましたので、労働組合の方々も、労働市場の開放には心情的には賛成であるのかもしれません。しかしながら、現実には、移民政策が雇用不安を与えることは、各国の経験により既に明らかとなっております。特に、不景気ともなりますと、少ない数の職の奪い合いにもなり、移民に対する反感が強まる傾向が観察されています。自国民の失業率が高く、しかも、派遣社員や非正規雇用の社員の問題を抱えながら、その一方で、移民を大量に受け入れますと、日本国の労働条件や雇用状況は、さらに悪化することになりましょう。

 どの国でも、国民の雇用の維持は政府の重要な政策目標であり、わざわざ自国民の雇用を減少させるような政策を掲げる民主党の意図がどこにあるのか不明です。少なくとも、多くの国民が職を失うような状況は望ましいはずはありません。もし、民主党が、国民のための政治を目指すならば、移民政策の推進は、考え直すべきと思うのです。

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