時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国家にも基本権はある

 左派と呼ばれる政治家の方々は、個人レベルの基本的な権利については敏感に反応し、僅か足りともそれが損なわれることがないよう、強固に権利擁護を訴える傾向にあります。その一方で、国家という法人にも基本的な権利があることは、頑として認めようとしないのです。

 個人のレベルでは、自己の生命、身体、財産を守る権利は普遍的な権利として認められております。国内では、警察や検察といった治安維持の制度が整っていながらも、正当防衛も許されているのです。国際社会では、国連という組織がありながらも治安維持の役割を十分に果たすことはできず、いわば、確実に自国を守ってくれる組織はありません。国家レベルよりも、国際社会の方がはるかに危険に満ちており、不安定なのです。にもかかわらず、左派の人々は、日本国に限っては、正当防衛の権利さえも放棄するように主張しているのです。国際法にあっても、国家の基本権は認められているにも拘わらず・・・。

 この個人の国家とに対する左派の人々のアンバランスな態度は、いったい、何に由来しているのでしょうか。実際には、軍事政権の大半は、共産主義国社会主義国において成立しており、軍隊や戦争の全面的な放棄を行っている国はありません。この点に鑑みますと、左派の人々の主張は、日本国弱体化による社会・共産主義国への間接支援なのでは、と疑ってしまうのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>