時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

周辺諸国の不気味な沈黙

 つい数か月ほど前までは、中国の急速な軍拡や北朝鮮の核・ミサイル実験が、新聞紙上を賑わしたものです。去年までは、終戦の日である8月15日には、決まって韓国政府が日本非難の声明を読み上げるものですが、今年はそれもありませんでした。この周辺諸国の沈黙は、いったい、何を意味しているのでしょうか。

 あまりに静かすぎる周辺諸国。この沈黙の背景には、日本国の選挙があるのではないかと推測されるのです。民主党は、戦争責任について調査会を発足させると報じられておりますし、また、韓国が主張する”従軍慰安婦”に対する戦後賠償の問題にも好意的な対応を予定しているようです。村山談話も踏襲するそうですので、中国や韓国にとりましては、民主党政権のほうが望ましいことは容易に理解できます。北朝鮮にしましても、民主党の連立相手が盟友であった社民党なのですから、制裁緩和の方向への政策誘導を期待しているかもしれません。周辺諸国マニフェストに点数を付けるとしますと、民主党に対する評価は、100点満点に近いのではないでしょうか。

 周辺諸国が、民主党を後押ししたいと考えているならば、選挙期間中は、なるべく日本国を刺激せず、大人しくするに越したことはありません。そうして、民主党政権成立後には、激しい対日要求にさらされるかもしれず、この静けさが、余計に不気味に思われるのです。

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