時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

インド洋給油撤退の代案は自衛隊のアフガン派遣では

 民主党は、インド洋給油活動から撤退する代わりに、何らかの貢献策を提示する方針と報じられています。この代案は、アフガニスタンへの自衛隊派遣とすべきなのではないかと思うのです。

 そもそも、日本国の経済力も、国際社会の安全あってのことであり、国境を越えたテロや犯罪を取り締まる”治安維持活動”は、国際社会の協力を不可欠としています。もし、リスクの高い治安維持活動を他国に任せるとなりますと、日本国は、”フリーライダー(ただ乗り)”という汚名を被ることになります。アメリカが日本国に協力の継続を求めたことは、この観点からみますと、国際社会の一員としての当然の責務の履行を促したものであり、決して、無理難題を押し付けてきたわけではありません。むしろ、この責務の放棄は、国際社会において日本国が無責任国家として非難される要因を自ら作ることになりかねないのです。

 もちろん、アフガニスタンの戦闘部隊に自衛隊を参加させるという選択肢もありますが、民主党政権では、党内の反対が強そうです。しかしながら、その一方で、たとえ”井戸を掘る”といった現地の経済復興支援でさえ、イラクのように自衛隊の方が適しているかもしれないのです。タリバン勢力が跋扈するアフガニスタンでは、人的支援にも当然に人命にかかわるリスクが伴います。生命の尊重を考えれば、丸腰で現地に自国民を送ることはできないはずです。民主党は、国際社会における日本国の責務を誠実に果たすべきであり、自衛隊を忌避していては、結局、信頼を失うことになるのではないでしょうか。

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