時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

法治より人治の千葉法務大臣?

 法務大臣の役割とは、法秩序を守ることであり、いわば、法の守護者の立場にあります。しかしながら、民主党内閣の成立によって誕生した千葉法務大臣は、その反対の道を歩みそうなのです。

 何故ならば、法務大臣は、検事総長への指揮権の発動には前向きである上に、不法滞在者に対しても法の逸脱をほのめかす発言があるからです(本日付産経新聞朝刊)。法務大臣の指揮権発動は、司法への政治介入として非難を受けてきており、本来のチェック機能を超えますと、法務大臣の恣意的な権力濫用に繋がります。また、不法滞在者にお咎めなしとしますと、法務大臣は、法の執行を拒否したことになりますので、職務怠慢ともなります。もし、不法滞在者と合法的な入国者を同列に扱うならば、出入国管理法も入国審査ももはや無意味となります(条件を満たして入国した外国人に対してもアンフェア・・・)。

 法を守るべき立場の大臣が、個人的な政治信条を優先して、率先して法の逸脱を志向するとしますと、日本国の法秩序は崩壊の危機に直面してしまします。法務大臣が、法の守護者としての使命を忘れてしまいますと、やがて日本国は、法治ではなく、人治の国になるのではないかと心配するのです。

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