時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

オリンピック―勝算のある立候補を

 東京オリンピックの誘致失敗のニュースを受け、国内では落選を惜しむ声が聞かれる一方で、予測の範囲として冷静に受け止める人々もいるようです。何れにしても、オリンピック誘致には、莫大な予算を要することを考えますと、無理な立候補は、財政の無駄になってしまうと思うのです。

 そもそも、歴代のオリンピックの開催地を見てみますと、地域間の持ち回りという特徴が観察されます。アフリカではまだ開催されておらず、オセアニアは、国の数が少ないということでイレギュラーとなりますが、開催地には、およその傾向があるようなのです。オリンピック発祥の地であるヨーロッパが最多を占めるものの、アメリカとアジアが順番に開催地となっています。この傾向に照らしてみますと、シドニーオセアニア)⇒ヨーロッパ(アテネ)⇒アジア(北京)⇒ヨーロッパ(ロンドン)となり、次の大会は、アメリカ大陸の国となる公算が高くなります。実際に、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロに決まりましたので、およそこの順番に従ったことになります。

 満を持してオリンピックの開催地に立候補するならば、アジアでの開催が不自然ではない2020年か、2024年の方が勝算があります。政府も開催を希望する都市も、税金を投入して誘致活動を行うのですから、誰もが可能性を信じ、納得することができる時期を選ぶべきと思うのです。

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